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アプリ比較

Shopify無料の印刷アプリは1回50件で止まる。乗り換え先として名前が挙がる月額20ドルのアプリも、同じ50件で止まる

ShopifyのHelp Centerにはこう書かれています。Shopify Order Printerアプリで一度に印刷できるのは最大50件まで。この壁に当たったマーチャントは有料アプリを探しに行きますが、このカテゴリーの有料アプリのほとんどは、まったく別の問いに答えています。Order Printer Proは開発元自身のヘルプに「up to 50 at a time」と書いており、上限は無料アプリと同じです。それでいて料金は月間注文数に応じて月10〜40ドル。AG Order Printerの公式ドキュメントは1バッチ30件が上限で、無料アプリより少なくなっています。これらのアプリが売っているのは「1か月あたりの注文数」であって「1回あたりの印刷件数」ではなく、この2つは別の上限です。今回比較した中で1回の上限そのものを引き上げているアプリは1本だけで、500件、月額29ドルからでした。Shopify Help Center、各開発元のドキュメント、en-US表示のShopify App Storeで2026年9月14日に確認しています。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 18分#アプリ比較#Shopifyブログ運営

この記事でわかること

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Shopify管理画面で未発送の注文を80件選び、Print with Order Printer を実行しても、梱包明細は80枚印刷されません。Help Centerにはその理由が1文で書かれています。「You can print up to 50 orders at a time with the Shopify Order Printer app. To print more orders, consider exporting orders to a CSV file.」

考えるべきは後半の1文です。50件を超える書類が必要なときのShopify公式の回答は、CSVファイルです。Lineitem SKU や Shipping Zip といった列が並ぶ、書類が1枚も入っていないファイルです。

そこでマーチャントはApp Storeへ向かいます。ところがShopify自身のリスティングで「More apps like this」の先頭に出てくる有料アプリも、まったく同じ50件の上限を持っています。しかもその事実は、開発元自身が公開しているドキュメントに書かれています。

先に結論

このカテゴリーには上限が2種類あり、どちらも「50」と書かれることが多い。 1つは1回の印刷ジョブあたりの注文数。もう1つは1か月あたりの注文数です。前者は1日に何回「印刷」を押すかを決め、後者は料金を決めます。ほとんどのリスティングは後者を宣伝し、前者については黙っています。

Shopifyの無料アプリは1回50件。 Shopify Order Printerには月間上限がまったくありません。どれだけ印刷しても無料です。ただし1回に処理できるのは50件までです。

Order Printer Pro: PDF Invoiceも1回の上限は同じ50件。 開発元のヘルプセンターには「can quickly create customer-related documents, up to 50 at a time」と書かれています。一方でプラン設計は完全に月間注文数ベースで、月50件まで無料、その先は10ドル、20ドル、40ドルです。

AG Order Printer ‑ PDF Invoiceは1回30件が上限。 第一者の無料アプリより20件少なく、それを超えるとAvadaのドキュメントの通り、メールでダウンロードリンクが届く方式になります。月額15ドルのプランには「Unlimited to print bulk and draft orders」と書かれていますが、これは月間の数字を指しています。

1回の上限そのものを引き上げているアプリは1本だけ。 Orderly Print ‑ Bulk Invoicesは一度に最大500件を選択して処理でき、月額29ドルからです。Order Printer Proと同じ会社が提供しており、その会社のヘルプセンターは「どちらのアプリがどの用途か」を明確に書き分けています。

Shopify標準の梱包明細はこれらとは別の経路で、該当するHelp Centerのページには1回あたりの上限が一切記載されていません。

Shopifyの印刷経路は1つではなく3つある

名前が似ている経路が2つあるため、混同されやすい部分です。

経路1: 標準の梱包明細。 注文管理 から注文を選び、印刷 > 梱包明細を印刷 を実行します。使われるのは 設定 > 配送と配達 の 書類 にある梱包明細テンプレートです。この経路のHelp Centerページには、1回あたりの件数上限の記載がありません。選択した注文が複数ロケーションにまたがる場合は、先にロケーションを選ぶよう求められます。

この経路にできないのは金額の表示です。Shopifyの梱包明細の変数リファレンスには、ストア、住所、注文、顧客、ラインアイテムの変数が並んでいますが、価格・税・小計・合計の変数は1つもありません。梱包明細が請求書の代わりにならない理由であり、支払額を書類に載せる必要がある場合にこの経路が役に立たない理由でもあります。

経路2: Shopify Order Printerアプリ。 無料、提供元はShopify、公開は2024年5月15日です。ピックリスト、梱包明細、請求書、レシートを印刷でき、テンプレートはHTML、CSS、Liquidで記述します。Shopify管理画面で使えるほか、スマートグリッドにタイルを追加すればShopify POSでも使えます。上限はリスティングの機能欄に明記されています。「Print in bulk up to 50 orders without going into the app」。

経路3: 旧Order Printerアプリ。 上限は同じ50件です。そしてShopify自身がそのページの冒頭にこう書いています。旧アプリは「has been deprecated and is no longer supported or maintained」。長くShopifyを使っているストアは、この記事の他の判断に入る前に、自分がどちらを動かしているかを確認してください。

もう1つ知っておくべき標準側の制約があります。管理画面の一覧は1ページ50件単位で選択され、デスクトップでは Select all 50+ items や Select all results が使えます。ただしモバイルについてはShopifyが明確な上限を書いています。「You can select up to 25 items at a time on a mobile device.」

無料アプリのレビューは何について書かれているか

Shopify Order Printerの評価は376件のレビューで3.5です。第一者アプリとしては珍しい分布で、星5が127件、星1が173件あります。アプリ自体が無料である以上、これは料金についての分布ではありません。

星1のレビューを読むと、繰り返し出てくる話題はテンプレートの移行、請求書の合計金額の丸め、アプリ内に検索機能がないこと、そして予告なく印刷の挙動が変わったことです。運用上もっとも深刻なのは2025年3月の米国マーチャントの投稿で、書類が正しい順序で印刷されないという内容でした。結果まで具体的に書かれています。梱包明細が別の配送ラベルと組み合わさってしまう、と。Shopifyの対応や修正状況はリスティング上では確認できません。これは不具合の発生率ではなく、寄せられた苦情のサンプルとして読んでください。

Shopify Order PrinterのShopify App Storeリスティングページ上部。無料である旨と3.5の評価が表示されている

出典: Shopify App Store(Shopify Order Printer、2026-09-14時点)

各アプリの上限が実際には何を指しているか

Order Printer Pro: PDF Invoice

Built for Shopify、2,892件のレビューで4.9、App Storeへの掲載は2014年12月2日から。Checkout、カスタマーアカウント、Shopify POSに対応しており、無料アプリにはないことができます。注文が入った時点でPDF請求書を自動でメール送信することです。多くのマーチャントがこのアプリを入れる理由の大半はここにあります。

料金は月間注文数の帯で決まります。月50件までは無料で導入でき、リスティングには「$10 after exceeding 50 monthly orders」と書かれています。STARTERが月10ドルで51〜500件、GROWTHが月20ドルで501〜5,000件、SCALEが月40ドルで5,001件以上。有料プランには14日間の無料体験が付きます。4つの帯の機能リストは同一です。買っているのは処理量であって機能ではありません。

1回あたりの上限はリスティングには載っていません。FORSBERG+twoのヘルプセンターにある、同社の2本のアプリを比較した記事のなかにあります。執筆はBjorn Forsberg、日付は2023年11月27日です。「Order Printer Pro can quickly create customer-related documents, up to 50 at a time.」App Store上でこのアプリの開発元は単に「Order Printer」と表示されますが、ヘルプセンターはFORSBERG+twoのものであり、この数字を更新した記述は見つけられませんでした。

つまり「1回50件では足りない」という理由でこのアプリに来た場合、料金を払って1回50件のままになります。

Order Printer Pro: PDF InvoiceのShopify App Storeリスティングページ上部。Built for Shopifyバッジと4.9の評価が表示されている

出典: Shopify App Store(Order Printer Pro: PDF Invoice、2026-09-14時点)

Orderly Print ‑ Bulk Invoices

提供元はFORSBERG+two ApS。Order Printer Proのヘルプセンターも同社が運営しています。87件のレビューで4.9。月額29ドルからで、15日間の無料体験付きです。

ここで比較した中で、1回あたりの処理件数そのものを商品として売っている唯一のアプリです。リスティングの最初の機能欄が「Packing and Invoices at scale – tag, filter, print & fulfill 500 orders at once」で、Standardプランの機能リストには2つの上限が並べて書かれています。「Up to 1,000 orders /month」と「Select up to 500 orders at a time」。ヘルプセンターも同じ内容を書いています。「The app supports loading up to 500 orders at a time.」

プランはStandardが月29ドルで月1,000件まで、Premiumが月49ドルで3,000件まで、Platinumが月99ドルで10,000件まで。ピックリスト、追跡番号を同期する一括フルフィルメント、住所ラベル、CSV / Excelエクスポートにも対応します。

同社は自社の2本のアプリの境界線を、どの比較記事よりもはっきり書いています。OrderlyPrintは「designed for very high-volume stores, where they are processing hundreds of orders daily, maybe even thousands」であり、Order Printer Proは「great for stores that are processing up to a hundred orders in a day」だと。

1日100件が分かれ目です。それ未満なら50件ずつ2回で済み、問題になりません。それを超えると、昼食までに20回「印刷」を押すことになります。

Orderly Print ‑ Bulk InvoicesのShopify App Storeリスティングページ上部。月額29ドルからの表示と、一度に500件という機能欄が見える

出典: Shopify App Store(Orderly Print ‑ Bulk Invoices、2026-09-14時点)

AG Order Printer ‑ PDF Invoice

Avadaのアプリ。Built for Shopify、707件のレビューで4.9、掲載は2019年12月3日から。クレジットノート、見積、返金、B2Bの企業注文、複数注文の合算請求といった書類の種類が豊富で、EUのe-invoicing形式にも対応しています。欧州へ発送する場合に効いてくる部分です。

無料プランは「Print and export first 50 orders/month」。Proが月15ドルまたは年150ドル、Ultimateが月39ドル、Wholesaleが月49ドル。有料プランには7日間の無料体験が付きます。

Proプランの機能欄の先頭は「Unlimited to print bulk and draft orders」で、1回の件数も無制限に読めてしまいます。Avadaのドキュメントはそうではないと書いています。印刷は「single document or up to 30 in one batch」で、30件を超える場合はバルクメールの経路を使い、そこでは「the system emails you a download link instead of printing inline」となります。

30件は、今回の比較で最も低い1回あたりの上限です。しかも有料プランで、Built for Shopifyのアプリで、です。メールでリンクを受け取る方式は月次アーカイブの用途としては妥当な設計ですが、朝9時の梱包台には向きません。

AG Order Printer ‑ PDF Invoice(Avada)のShopify App Storeリスティングページ上部。Built for Shopifyバッジと4.9の評価が表示されている

出典: Shopify App Store(AG Order Printer ‑ PDF Invoice、2026-09-14時点)

小規模向けの2本

Invoice FalconはBuilt for Shopifyで、329件のレビューで4.8。無料プランは月50件までの注文または下書き注文に対応し、Unlimitedが月15ドル、14日間の無料体験付きです。無料プランの機能欄に「Print & export invoices in bulk」が入っている点は、このカテゴリーの無料プランとしては多い方です。1回あたりの上限は、公開されているドキュメントには記載されていませんでした。

Printly ‑ Invoice PrintもBuilt for Shopifyで、25件のレビューで4.8、掲載は2024年2月28日から。このカテゴリーで最も安い有料プランを持っています。Basicが月3ドル、Advancedが月7ドル、Enterpriseが月20ドル。無料プランは月30件の注文または下書き注文の印刷までで、注目すべきは「Bulk print or download support」という行が有料3プランすべてに載っていて、無料プランには載っていないことです。1回あたりの上限はリスティングには記載されていませんでした。

比較表

1回あたりの注文数月間注文数開始価格Built for Shopify
Shopify Order Printer50上限なし無料バッジ表示なし
Order Printer(旧)50上限なし無料・非推奨—
標準の梱包明細記載なし上限なし無料—
Order Printer Pro: PDF Invoice5050件まで無料、以降10 / 20 / 40ドルの帯無料で導入可あり
Orderly Print ‑ Bulk Invoices500プラン別に1,000 / 3,000 / 10,000月29ドルバッジ表示なし
AG Order Printer ‑ PDF Invoice3050件まで無料、Proは無制限無料プランありあり
Invoice Falcon記載なし50件まで無料、15ドルで無制限無料プランありあり
Printly ‑ Invoice Print記載なし30件まで無料、3ドルで100件、7ドルで無制限無料プランありあり

「記載なし」は文字通りの意味です。アプリ自身の公開ドキュメントやリスティングでその数字を確認できなかったということであり、推測で埋めることはしません。

月3,000件のときのコスト

1注文につき1枚印刷、月3,000件、1日およそ100件として計算します。

  • Shopify Order Printer — 月0ドル。印刷操作は月60回、1日2回。
  • Order Printer Pro — 月20ドル(GROWTH、501〜5,000件の帯)。印刷操作は同じく60回。買ったのはPDF請求書の自動メール送信と、より整ったテンプレートです。クリック回数は減りません。
  • AG Order Printer — 月15ドル(Pro)。1回30件なので印刷操作は100回。もしくはメールリンク方式。
  • Orderly Print — 月49ドル(Premium、月3,000件まで)。印刷操作は6回。加えてピックリストと、追跡番号を同期する一括フルフィルメント。

Order Printer ProとOrderly Printの差額29ドルで買えるのは、毎月54回分の印刷ダイアログの往復と、ピックリスト1つです。これに年348ドルの価値があるかどうかは、梱包台に誰が立っていて、その1時間がいくらなのかで決まります。アプリの優劣ではなく、倉庫側の話です。

選び方

1日50件程度まで、梱包明細だけでよい場合: 注文管理 > 印刷 の標準の梱包明細を使ってください。アプリ不要、1回あたりの上限の記載もなく、月間上限もありません。ただし金額は出せません。

1日50件程度まで、顧客から請求書を求められる場合: Shopify Order Printerは無料で請求書も印刷できますが、送付は手作業です。本当の要件がPDF請求書の自動送信なら、それがOrder Printer Proの10〜20ドル帯、Invoice Falconの15ドル、Printlyの3〜7ドルが担っている部分です。比較すべきは書類の種類と自動化であって、1回あたりの件数ではありません。どれも1回あたりの上限は変えないからです。

1日100件前後、またはそれ以上: ここから1回あたりの上限が判断を左右します。今回の比較で明確に高い上限をドキュメントに書いているのはOrderly Printだけです。

EU向けに発送する、またはB2Bを扱う場合: AG Order Printerのe-invoicing形式と企業注文まわりの機能が差別化要素で、1回30件という上限はその代償です。1回の件数が多い工程については、標準の梱包明細と併用する手があります。

旧Order Printerをまだ使っている場合: 理由を問わずテンプレートを移行してください。Shopifyは旧アプリをサポートも保守もしていないと明言しており、50件という上限はどちらでも同じなので、移行して失うものはありません。

導入前に確認すべきこと

リスティングではなく、そのアプリ自身のヘルプセンターを開いて「at a time」で検索してください。このカテゴリーでは1回あたりの上限は開発元のドキュメントに置かれていて、料金表にはほぼ載りません。そして料金表に載っている数字は課金の帯であって、印刷の上限ではありません。この記事で確認した4つの上限のうち2つはリスティングから受ける印象と食い違っており、そのうち1つは無料アプリより低い数字でした。

調査日は2026年9月14日です。アプリの料金とプランの帯は変更が多いため、導入前にリスティングで確認してください。

参考・出典

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