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アプリ比較

Shopifyのレコメンドエンジンはブログ記事を一度も見たことがない|App Storeの「関連投稿」フィルターがブログアプリ235本すべてを返す理由

Shopify App Storeのブログカテゴリーには「関連投稿」「内部リンク」「AI生成」という機能フィルターがあります。どれを選んでも結果は235本。これはカテゴリー全体の件数です。SEOカテゴリーも同じで、1,108本のうちどのフィルターを押しても1,108本が返ります。原因は上流にあります。ShopifyのAjaxレコメンドAPIはproduct_idを必須とし、Search & Discoveryは3つの商品メタフィールドでレコメンドを動かし、Liquidのarticleオブジェクトには他の記事を指すプロパティが1つもありません。ブログ記事についてShopifyが保持している関係性の手がかりは、タグとメタフィールドの2つだけです。実際にこの仕事をしている4本——Digital Darts: Related Posts、Better Related Blog Posts、Automatic Linking ‑ InterLinks、Link Whisper——を、何と何をつなぐのか、USD料金、レビュー実績、2027年3月1日に停止するscript tagの権限を要求しているかで比較しました。Shopify公式ドキュメントおよびApp Storeリスティングは2026年9月9日時点。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 読了 18#アプリ比較#SEO・アクセス改善#内部リンク

この記事でわかること

この記事の目次Contents閉じる開く

Shopify App Storeを開き、ストアデザイン → コンテンツ → ブログへ進んで、左側の機能フィルターを使ってみてください。関連投稿にチェックを入れる。235本と表示されます。いったん外して内部リンクにチェックを入れる。235本。AI生成にチェックを入れる。235本。

ブログカテゴリーに載っているアプリの総数が、235本です。

カウンターの数字だけでなく、実際に返ってくる一覧も確認しました。関連投稿でフィルターした状態の上位10本は、StoreSEO、SEOWILL、AI Blog Agent、Auto Blogs Agent、Avadaのブログ向けSEOアプリ、Tapita SEO AI Blog Builder、Soro、Recipe Kit、Essential AI SEO、autoBloggerです。9本がAIブログ生成またはSEOアプリで、残る1本はレシピカードを出すアプリでした。内部リンクでフィルターしても、同じアプリが同じ順番で返ります。関連投稿アプリは1本も含まれていません。そして、関連投稿そのものを製品としている2本は、その名前を冠したフィルターの1ページ目に出てきません。

(余談ですが、この10本のうち2本は、私が確認していた1時間のあいだにリスティング名が変わっていました。カテゴリーの性格が表れています。)

SEOカテゴリーも同じ挙動です。総数1,108本に対して、リンク切れフィルターもリダイレクトフィルターも1,108本を返します。両カテゴリーで実際に絞り込みが効くのは、Built for Shopifyのプログラムフィルターだけでした(ブログ19本、SEO 104本)。

つまり、このカテゴリーは機能から探せません。探しに行く前に、何が欲しいのかを自分で決めておく必要があります。この記事はそのための地図です。標準機能で何ができて何ができないのか、「内部リンク」という言葉がなぜ2つの別の仕事を指しているのか、そして実際にその仕事をしている4本のアプリを整理します。

件数・料金・評価は2026年9月9日にen-USのShopify App Storeで確認したものです。料金はUSD表記です。

Shopifyにレコメンドエンジンはある。ただし商品専用に作られている

Shopifyは実際にレコメンドの仕組みを持っています。その境界線を正確に押さえておくと、以降の話がすべて説明できます。

Ajax Product Recommendations APIGET /{locale}/recommendations/products.jsonという1本のエンドポイントです。ドキュメントは入力について明確で、必須パラメータはproduct_idのみ。省略すると422A product_id value is missingが返ります。intentが受け付ける値はrelatedcomplementaryの2つだけで、それ以外は拒否されます。limitは1から10です。

その裏側で、Shopify Search & Discoveryが自動生成された結果を上書きできます。1商品につきcomplementary products 10件まで、related products 10件までを手動で選べます。ヘルプセンターは残りを生成する3つの戦略も明記しています。購入履歴、商品説明文の類似性(英語ストアフロントのマーチャントのみ利用可能)、関連コレクションの3つです。手動選択の結果は、Related products、Related products settings、Complementary productsという3つのShopify標準メタフィールドに保存されます。

この仕組みに登場する名詞は、すべて商品です。Ajax APIリファレンスに記事版のエンドポイントは記載されておらず、3つのメタフィールドに記事版は存在せず、Search & Discoveryの公式ドキュメントが説明しているのは商品のレコメンドだけです。

Liquidのarticleオブジェクトには、他の記事を指すプロパティがない

この欠落はテーマ層でもう一段はっきり見えます。Liquidのarticleオブジェクトが公開しているプロパティは次のとおりです。

authorcomment_post_urlcommentscomments_countcomments_enabled?contentcreated_atexcerptexcerpt_or_contenthandleidimagemetafieldsmoderated?published_attagstemplate_suffixtitleupdated_aturluser

21個のうち、他のコンテンツとの関係を表現できるのはtagsmetafieldsのちょうど2つです。related_articlesrecommendationsもなく、商品ページでテーマが使うrecommendations.productsに相当するオブジェクトもありません。

ここから出てくる結論を1文で書きます。Shopifyのストアフロントで見かける関連記事機能は、例外なく、タグの重なり、ベンダーが自社サーバーで計算した類似度、あるいは手作業で管理しているリストのいずれかで動いています。 Shopifyがデータを供給しているものは1つもありません。商品レコメンドには購入履歴が流れ込みますが、ブログ記事に流れ込むのは、あなたのタグ付けの一貫性だけです。

これには実務上の帰結があります。記事タグがばらついている場合——6本がskincare、4本がskin care、11本が無タグ、といった状態——後述するアプリの無料プランは、どれも同じ速度で精度が落ちます。読んでいるフィールドが同じだからです。

「内部リンク」は2つの別の仕事を指している

App Storeのフィルターがこれを一緒くたにしているのが、使い物にならない理由のひとつです。実際にマーチャントが欲しいものは次の2つのどちらかで、片方をやるアプリはたいてい、もう片方をやりません。

仕事1:記事の下に置くブロック。 記事末尾に3〜4枚のカードを並べ、他の記事へ送る。記事から記事へ。一般に「関連投稿」と呼ぶのはこちらです。

仕事2:本文中のアンカーテキスト。 すでに書いた語句をリンクに変える。ECサイトの場合、リンク先は他の記事ではなくコレクションや商品になるのが普通です。

仕事2のアプリは、ブログ記事テンプレートに関連投稿ブロックを置いてくれません。仕事1のアプリは、本文中の語句をリンクに変えてくれません。ここで買い間違えるのが最も多い失敗で、App Store自身の分類がそれを助長しています。

仕事1:記事の下にブロックを置くアプリ

Digital Darts: Related PostsのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Digital Darts: Related Posts、2026-09-09時点)

Digital Darts: Related Postsはこの比較で最も古いアプリで、リスティングの公開日は2015年10月13日。4本のなかでレビュー母数が最も大きく、79件で4.3、内訳は5つ星87%、1つ星9%です。

Freeプランで記事ページの関連投稿ブロックと見た目のカスタマイズが使えます。Proプランは**月額$14.99、または年額$149.50(17%割引)**で、14日間の無料トライアルつき。SEO寄りの機能はProに入っています。記事ごとにAIが最適な1本を選ぶ、AIの内部リンク提案をワンクリックで挿入する、トピッククラスターを作る、そしてGoogle Search Console連携の一群——検索順位4〜20位の記事を洗い出す、低CTRのタイトルとカニバリしているページを検出する、商品リンクのない記事を見つける、といったものです。リスティングが連携先として挙げているのはShopify AdminとGoogle Search Consoleです。

判断材料が2つあります。Built for Shopifyバッジは付いていません。そして1つ星レビューは「ブロックが表示されない」に集中しています。2024年のレビューはrandomとauthorのマッチングを試しても何も出なかったと報告し、2023年のレビューは読み込みエラーを報告しており、いずれも開発元が「その後アプリを作り直した」と返信しています。リスティングに載っている直近のレビュー(2026年5月)は、手作業なしで裏側で動いていると書いています。データアクセスの要求はオンラインストアのページとテーマに限定されています。

Better Related Blog PostsのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Better Related Blog Posts、2026-09-09時点)

StackedboostのBetter Related Blog Postsは、この機能を最も安く買う方法です。Starterが月額$4.90、Proが月額$12.90、どちらも7日間の無料トライアルつき。無料プランはありません。

Theme App Extensionのブロックとして提供され、ブログ記事テンプレートに追加します。リスティングはタグの重なり、タイトルのキーワード、著者の一致、新しさでランキングすると説明しており、レイアウトは3種類。対応テーマとしてHorizon、Dawn、Senseを名指ししている点は、Horizon以前のテーマを前提にしたままのブログアプリが多いなかで確認しておく価値があります。

Proプランでは、AIによる関連記事の選定、1件ずつ承認する内部リンク提案、表示回数・クリック数・クリック率のレポートが追加されます。

制約は機能面ではありません。リスティングの評価は0.0、レビュー件数は0件です。 説明文の内容を照合できる材料が何もありません。マッチング精度についてのマーチャントの報告も、サポートの応答記録も、負荷時の挙動もわかりません。またデータアクセスの要求にはオンラインストアのscript tagが含まれています。この点は後半で扱います。

仕事2:本文中の語句をリンクにするアプリ

Automatic Linking ‑ InterLinksのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Automatic Linking ‑ InterLinks、2026-09-09時点)

Automatic Linking ‑ InterLinksは、この4本で唯一Built for Shopifyバッジを持ち、30件のレビューで5.0です。自身の説明文がリンク先を正確に書いています。ストア内の既存の語句を「collections & products」へリンクする、と。

Demoプランは無料で、編集し続けられるリンクが1本。使える無料枠というより機能デモです。Professionalは**月額$19、または年額$180(21%割引)**で、7日間の無料トライアル、有効キーワード5,000件という上限、そして開発元の3アプリ(AutoLinker、AI SEO Blogger、404 Redirect)のバンドルつき。リスティングのインターフェースは17言語で提供され、連携先としてGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleが挙がっています。

データアクセスの要求はこの4本で最も広く、商品・商品リスティング・コレクション、オンラインストアのページ・テーマ・script tag、そしてメタオブジェクトとメタオブジェクト定義に及びます。

関連投稿ブロックが欲しいなら、このアプリは選択肢ではありません。公開済みの記事が100本あってコレクションへ一度もリンクしていない、という状態であれば、まさにその課題に向いています。

Link WhisperのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Link Whisper、2026-09-09時点)

Link Whisper月額$7の単一プランで、7日間の無料トライアルつき、無料枠はありません。Products、Collections、Pages、Blog Postsを対象とした文脈ベースのリンク提案、キーワードによる自動リンク、URLの更新、リンク切れスキャン、クリック計測を提供します。コレクションと商品に限定されるInterLinksより、リンク先の範囲は広いことになります。

インストール前に読むべきはレビューです。13件で3.6、うち46%が1つ星。 マーチャントは読み込み時のブランクスクリーンと、インストール時に権限が正しく設定されないことを報告しており、複数の人が同じブランドのWordPress版と比べて見劣りすると書いています。開発元は2026年2月27日にそのうち3件へ返信し、Shopify版が「WordPressと同じレベルの注力を常に受けてきたわけではない」と認めたうえで、安定性の修正を出したと述べています。率直な返信で、実際に解消している可能性はあります。ただし13件は、良い方にも悪い方にも判断するには薄い母数です。

App Storeに載っていない1本:LinkStorm

LinkStormは「Shopify Automatic Internal Linking App」というページを公開しており、商品・コレクション・ブログ記事を横断するAIリンク提案、ワンクリック挿入、完全自動モード、Google Search Consoleによる優先度付けを説明しています。

これはShopify App Storeのリスティングではありません。2026年9月9日に確認した時点でapps.shopify.com/linkstormはリスティングを返さず、ストア内検索でも該当しませんでした。同社自身の3ステップの導入手順にはこう書かれています。「Install the App – Add the LinkStorm snippet of code」。

製品の形が違うということで、評価前に知っておくべき帰結が3つあります。

  • App Storeのレビュー記録がない。 上で見た星評価に相当する、説明を照合できる材料が存在しません。
  • 課金がShopifyの外にある。 Shopifyの請求書には現れず、App Storeの課金ルールの対象外です。
  • ストアフロントのコードスニペットはtheme app extensionではない。 Shopifyの開発者向けチェンジログ(2026年8月24日付)は、2027年3月1日にストアフロントへのscript tagの注入を停止し、2026年10月1日からscriptTagCreatescriptTagUpdateがユーザーエラーを返すと明記しています。LinkStormの公開ページからはスニペットの注入方式を判別できなかったため、これは欠陥の指摘ではなく、サポートへ確認すべき質問として扱ってください。

同じ期限があるからこそ、前半のデータアクセスの記述が意味を持ちます。Better Related Blog PostsとInterLinksはどちらもオンラインストアのscript tag権限を要求し、Digital Darts: Related Postsはページとテーマだけを要求しています。権限を要求していること自体が、フロント側のブロックをscript tagに依存している証拠にはなりませんし、3本ともどの方式かをリスティングに明記していません。複数年使う前に確認しておく価値のある質問がもう1つ増えた、ということです。

比較

アプリ何と何をつなぐか無料プラン開始料金無料トライアルBuilt for Shopify評価(件数)script tag権限の要求
Digital Darts: Related Posts記事 → 記事あり(ブロック込み)Proが月額$14.9914日なし4.3(79)なし
Better Related Blog Posts記事 → 記事なし月額$4.907日なし0.0(0)あり
Automatic Linking ‑ InterLinks本文 → コレクション・商品リンク1本月額$197日あり5.0(30)あり
Link Whisper本文 → 商品・コレクション・ページ・記事なし月額$77日なし3.6(13)リスティングに記載なし

何も入れる前に手に入るもの

このうち2つの課題はコストゼロで解けます。自分の課題がそれに当たらないか、先に確認する価値があります。

タグがすべての土台です。 article.tagsはShopifyがブログ記事について保持している2つの関係性プリミティブの1つなので、公開済み記事のタグを半日かけて揃えるだけで、仕事1のアプリすべての出力が良くなります。他に読めるシグナルがない無料プランでは、これが前提条件になります。

小規模なブログならテーマのループで足ります。 テーマのセクションでblog.articlesを回してタグの重なりで絞る、という実装を妨げるものはありません。ランキングではなく絞り込みなので、大量の記事に対してはベンダーの類似度モデルには及びません。ただし記事40本でタグが整っているなら、その差はほぼ理論上のものです。

article metafieldsで手動キュレーションできます。 article.metafieldsはLiquidから参照できるので、記事ごとに選んだ関連記事のリストを保存して表示することが、アプリなしで可能です。手作業ですが、外れません。重要な記事が数本という規模なら妥当な取引です。

選び方

  • 記事の下にブロックが欲しく、照合できるレビュー実績も欲しい。 Digital Darts: Related PostsのFreeプランから始める。ブロック自体が無料枠なので、支払う前にマッチング精度を判断できます。
  • そのブロックに加えて、Search Consoleベースの優先度付けが欲しい。 月額$14.99のDigital Darts Proが、関連投稿と順位・CTRの診断を1本にまとめている唯一の選択肢です。
  • ブロックを最も安く買いたく、実績のないアプリを許容できる。 月額$4.90のBetter Related Blog Posts。ただしレビュー0件は外部の判断材料が0という意味です。7日間のトライアルを意図的に使い切ってください。
  • 課題が「ブログ記事から売り物へ一度もリンクしていない」ことである。 Built for Shopifyバッジとレビュー実績を重視するなら月額$19のInterLinks、リンク先の広さを優先するなら月額$7のLink Whisper。
  • ブログが小規模で、タグが整っている。 テーマ側のタグループ、コストゼロ。

そしてどれを選んだとしても、これらのアプリにShopifyがデータを供給しているわけではありません。関連記事の質は、あなたのタグの質か、第三者のサーバーで動いているモデルの質のどちらかです。購入履歴を持っているShopify自身のレコメンドエンジンが、あなたのブログを見ることはありません。

参考・出典

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