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アプリ比較

Shopifyに「最近見た商品」の標準機能はない|Dawnにも入っていない機能を、アプリ5本の「無料プラン」の中身で比較する

Shopifyの無料テーマDawn・Horizonに「最近見た商品」セクションは存在せず、標準のレコメンド機能も閲覧履歴ではなく購入履歴と商品説明の類似度で動いています。App Store掲載アプリ5本を比較すると、「無料プランあり」と表示される2本の実態はテストストア限定で、通常ストアは初日から課金対象でした。2026年9月7日調査。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 11#アプリ比較#Shopifyブログ運営

この記事でわかること

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商品ページを離れて別の商品を見て、カテゴリページに戻って、また別の商品を見て——気になっていた最初の1点を、もう一度自力で探させていないでしょうか。Amazonや大手ECサイトで当たり前になっている「最近チェックした商品」の棚を、Shopify管理画面のどこに設定すればいいのか探した人は多いはずです。

結論から言うと、その設定項目は存在しません。Shopifyの無料テーマにも、Shopify標準のレコメンド機能にも、「このブラウザが閲覧した商品」を記憶して並べる仕組みは組み込まれていません。

結論

  • Dawn・Horizonの標準セクションに「Recently viewed(最近見た商品)」は含まれていません。追加するにはコードを書くか、テーマ開発者向けに公開されている非公式スニペットを移植するか、アプリを使うかの3択です。
  • Shopify標準のレコメンド機能(Shopify Search & Discoveryが提供するProduct recommendations)は、購入履歴・商品説明の類似度・関連コレクションから算出されており、個々の訪問者の閲覧履歴は使っていません。「最近見た商品」とは別物です。
  • 閲覧履歴を出すには、ブラウザのlocalStorageなどに商品IDを記録し、それをShopifyのAjax Product Recommendations APIなどで商品情報に変換して描画する仕組みが必要です。これは標準機能の外側の実装です。
  • 比較した5本のアプリのうち「無料プランあり」と表示されるのは2本ですが、どちらも無料の対象はテストストア・パートナーストア・トライアルプランのストアに限定されており、通常の本稼働ストアは初日から有料プラン一択でした。
  • 残り3本はそもそも無料プランを持たず、月額$2.89〜$5.99の間で分かれています。

Shopifyが標準で持っているもの、持っていないもの

テーマの標準セクションには存在しない

Shopify公式テーマのDawnとHorizonは、商品ページに「関連商品」や「よく一緒に購入されている商品」に相当するセクションは用意していますが、「最近見た商品」に相当する標準セクションはありません。Shopifyコミュニティフォーラムでも、Dawnユーザーから繰り返し「Recently viewed products」の追加方法が質問されており、公式の回答は一貫して「セクションをカスタムで組む」という前提に立っています。実際、Dawn向けにこの機能だけを補うための非公式スニペット(recently-viewed-section-dawn)がGitHub上で個人開発者から公開されているほどで、これは裏を返せば標準機能でカバーされていないことの傍証です。

標準のレコメンドは「閲覧履歴」を見ていない

もう一つ誤解しやすいのが、Shopify Search & Discoveryアプリが提供する商品レコメンド機能です。Shopifyヘルプセンターの説明によれば、このレコメンドは次の3つの手がかりから生成されます。

  • 一緒に購入されることが多い商品(購入履歴ベース)
  • 商品説明の類似度
  • 関連コレクション

つまり「この人が何を見たか」ではなく「この商品と一緒に何が買われているか」「商品説明がどれだけ似ているか」で決まる仕組みです。個々の訪問者ブラウザの行動を追跡して並べ替える「最近見た商品」とは、参照しているデータそのものが違います。ここを混同すると、「Search & Discoveryを入れているのに最近見た商品が出ない」という遠回りな問い合わせにつながります。

なぜ標準機能に無いのか

「最近見た商品」は本質的に、個々のブラウザ(訪問者)ごとの状態を保持する機能です。Shopify標準のテーマやAPIは商品・コレクション・注文といったストア側のデータを扱うのが基本で、ブラウザのlocalStorageやCookieに閲覧履歴を書き込み、それをAjax Product Recommendations APIなどで商品データに変換して表示する、という一連の実装はテーマカスタマイズかアプリの領域に置かれています。

アプリが妥当になる条件

次のいずれかに当てはまるなら、自作コードよりアプリのほうが現実的です。

  • テーマエディタから設定を変更したい(コードに触れたくない)
  • カート・ホームページ・コレクションページなど複数箇所に同時に出したい
  • 多言語・多通貨のストアで、表示を自動的に切り替えたい
  • テーマのアップデートで表示が壊れるリスクを避けたい

逆に、Dawn・Horizonを使っていてテーマファイルを直接編集できる担当者がいるなら、公開されている非公式スニペットや自前のセクション実装でも十分に足りる場合があります。

5本のアプリ、「無料プラン」の実態が違う

以下はすべて2026年9月7日にShopify App Storeのリスティングで確認した情報で、USD建てです。

アプリ開発元無料プランの実態有料の入口評価(件数)
Ultimate Recently ViewedUltimate Apps(フランス)Shopify Staff Store・Partner Storeのみ無料$4.99/month(5日間トライアル)4.4(14件)
JustViewed - Recently ProductsPrezen Apps(米国オハイオ州)テストストア・トライアルプランのストアのみ無料$3.99/month〜(7日間トライアル)4.6(38件)
Talon Recently Viewed ItemsTalon Commerce(米国ワシントン州)なし$5.99/month(14日間トライアル)5.0(4件)
UR: Recently Viewed ProductsUnReact Inc.(日本・福岡)なし$2.89/month または $28.99/year(16%お得)(7日間トライアル)未評価(0件)
Recently Viewed | TraitartBolotov Olexii(ウクライナ)なし$2.99/month または $29/year(19%お得)(14日間トライアル)未評価(0件)

価格表だけを見ると「無料プランあり」の2本が有利に見えますが、リスティングのプラン詳細まで開くと条件が変わります。

Ultimate Recently Viewed

2020年1月16日から掲載されている、このジャンルでは比較的長く運用されているアプリです。料金ページの「Free」プランに書かれている条件は「Free for Shopify Staff Stores」「Free for Shopify Partner Stores」の2行のみで、本稼働中の通常ストアが対象になるとはどこにも書かれていません。実質的に、実店舗として使う場合は有料の「Ultimate」プラン($4.99/month、5日間トライアル)が最初の選択肢になります。機能は、テーマの配色に自動で合わせたレスポンシブなセクションを追加するというシンプルなもので、Checkoutとの連携も掲載されています。2026年9月7日時点のレビューは4.4(14件)で、直近には「テーマの色に合うと説明されたのに合わず、サポートへの問い合わせリンクも壊れていた」とする低評価が1件確認できます。

JustViewed - Recently Products

2018年5月30日から掲載されている、比較した5本の中で最もレビュー件数が多いアプリ(4.6、38件)です。無料プランの条件は「Free for Test stores & Trial Plan Stores」で、こちらもUltimate Recently Viewedと同様に、本稼働ストアを無料で使い続けられる設計にはなっていません。有料はBasic($3.99/month)とAdvanced($5.99/month、多言語翻訳対応)の2階層で、いずれも7日間の無料トライアルが付きます。ホームページへの表示や、カートへの追加ボタンのカスタマイズなど、UIの調整幅は5本の中でも広めです。

Talon Recently Viewed Items

2016年7月13日から掲載されており、5本の中で最も古くから存在するアプリです。無料プランは用意されておらず、単一プランの$5.99/month(14日間トライアル)のみ。ヴィンテージテーマとOnline Store 2.0の両方に対応していると明記されており、商品ページ・コレクションページ・カートページに表示できます。2026年9月7日時点の評価は5.0(4件)ですが、件数自体が少ないため、この評価を一般化はできません。開発元はワシントン州の企業です。

UR: Recently Viewed Products

2025年5月21日に掲載が始まった新しいアプリで、開発元は福岡拠点のUnReact Inc.です。日本語を含む18言語に対応しており、料金は$2.89/month、または年払いで$28.99/year(16%お得)。7日間の無料トライアルがあり、無料プラン自体はありません。2026年9月7日時点でレビューはまだ0件です。データアクセスの範囲としては、ストアオーナーの氏名・メールアドレス・電話番号・物理住所と、オンラインストアのテーマ閲覧権限が明記されています。

Recently Viewed | Traitart

2025年9月2日掲載開始で、5本の中で最も新しいアプリです。開発元はウクライナのBolotov Olexii氏個人。料金は$2.99/month、または$29/year(19%お得)、14日間の無料トライアル付きで、こちらも無料プランはありません。2026年9月7日時点でレビューは0件です。デスクトップ・タブレット・モバイルへのレスポンシブ表示と、ウィジェットの配色カスタマイズが特徴として挙げられています。

選び方

  • とにかく無料で試したいだけ(開発用・検証用ストア) → Ultimate Recently ViewedかJustViewedの「Free」条件(Staff/Partner/Test/Trialストア)に該当するか、まず自分のストアの状態を確認してください。本稼働ストアなら該当しません。
  • 多言語対応と実績のあるレビュー件数を重視 → JustViewed(4.6、38件)。ホームページ表示や多言語翻訳(Advancedプラン)も選べます。
  • できるだけ低コストで、日本語UIのストアに導入したい → UR: Recently Viewed Products。月額$2.89と5本中最安で、日本語を含む18言語に対応しています。ただしレビュー実績はまだありません。
  • 長く運用されているアプリの実績を重視 → Talon Recently Viewed Items(2016年掲載)かUltimate Recently Viewed(2020年掲載)。どちらもレビュー件数は多くないため、トライアル期間中に実際の挙動を確認してください。
  • 新しいアプリでもコストの低さを優先 → Recently Viewed | Traitart。年払いなら$29/yearまで下がります。

インストール前に

まず、自分のストアが「テーマを直接編集できる担当者がいるかどうか」を確認してください。Dawn・Horizonのどちらにも「最近見た商品」の標準セクションは無く、非公式のコード例が個人開発者から公開されているだけの状態です。コードで対応できないなら、アプリの「無料プラン」の適用条件を価格表の見出しではなくプラン詳細まで開いて確認してください。今回比較した5本のうち、通常の本稼働ストアで無料のまま使い続けられるものは1本もありませんでした。

また、閲覧履歴はブラウザ側に記録される性質上、Cookie同意管理の対象になり得ます。Shopify標準のCookieバナーが管理するのは基本的にShopify自身が発行するCookieのみで、サードパーティアプリが独自に読み書きするlocalStorageやCookieは別途の確認が必要になる場合があります。導入前に、各アプリのプライバシーポリシーで保存先とデータの扱いを確認してください。

参考情報

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