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Shopify Product Networkはストアの5つの掲載枠を取る。そのどれについても、Shopifyはコミッション率を公開していない

Shopify Product Networkは、Shopify自身が提供する無料アプリです。他ストアの商品を、あなたのストアの検索結果、コレクションページ、Thank youページ、Order statusページ、そしてShopify Messagingのメールに表示します。売れればコミッションが入ります。ただし、ヘルプセンター6ページ、App Storeリスティング、Shopify公式ブログのどこにも、その料率は書かれていません。比較対象として、Aftersell Post Purchase UpsellのRokt Thanksはリスティング上に数字を出しています——1注文あたり最大0.80ドル。さらにProduct Networkの注文は売上レポートに含まれず、「Webhooks and Shopify Flow automations don't apply」——つまり導入済みの分析・ロイヤリティ・ヘルプデスクアプリからは、この注文が一切見えません。リスティングの評価は87件で3.5、うち24件が星1つです。2026年9月11日に一次情報で確認しています。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 19分#SEO・アクセス改善#Shopifyブログ運営

この記事でわかること

この記事の目次Contents閉じる開く

Thank youページの枠が欲しいShopifyアプリは、ふつうその枠に対してあなたから料金を取ります。Shopify Product Networkは逆です。他のShopifyストアの商品をあなたのストア5か所に出し、売れたらコミッションを払います。

インストール無料、提供元はShopify、対象は条件を満たす米国のマーチャント。ただし、いくら払うのかは書かれていません。ヘルプセンター6ページ、App Storeリスティング、Shopify自身のローンチ記事——そのどこにもコミッション率の記載がありません。最も近い代替である Shopify Collective と、Aftersell Post Purchase Upsell に組み込まれた Rokt Thanks は、いずれも数字を公開しているのにです。

料金、評価、レビュー件数、挙動は、2026年9月11日にen-USのShopify App Store、Shopify Help Center、Shopify公式ブログで確認しました。金額はすべてUSD表記です。

このアプリが実際にすること

Shopify Product NetworkのShopify App Storeリスティングページ上部。価格「無料」、評価3.5(87件)、開発者Shopifyの表示が見える

出典: Shopify App Store(Shopify Product Network、2026-09-11時点)

ヘルプセンターの説明は率直です。このアプリは "displays products from other Shopify stores on your online store to help you fill product gaps and earn commission without stocking or shipping those products yourself."(他のShopifyストアの商品をあなたのオンラインストアに表示し、在庫も配送も持たずに品揃えの穴を埋めてコミッションを得られるようにする)。この商品群は seller products と呼ばれ、Shop Campaignsにオプトインしたストアから供給されます。Shop CampaignsについてはShop Campaignsとリターゲティングアプリの比較で扱いました。

同じページの一文が、このアプリの性格をほぼ決めています。"Product Network automatically recommends the seller products that display on your store, and you don't choose individual products."(Product Networkが自動で推奨し、個別商品をマーチャントが選ぶことはできません)

リスティングは無料、Built for Shopifyバッジはなし、提供元はShopify。App Store公開は2025年9月30日で、Shopifyはこれを Dropshipping カテゴリーに登録しています。Works withはShopify Adminのみ、対応言語はEnglishです。

5つの掲載枠と、そこに既にいるもの

インストール前に整理しておく価値があるのはここです。Product Networkは新しい面を作りません。あなたが既に使っている、あるいは既にアプリに課金して使っている面を取ります。

Placement表示場所そこに既にいるもの
Search検索結果の本体。Sold by ラベル付き。サジェストには出ないShopify Search & Discovery、またはサードパーティ検索アプリ
Collectionsコレクションページ。テーマに合う商品が挿入される自社のマーチャンダイジングと並び順
Thank you決済完了直後のThank youページポストパーチェスアップセルアプリ
Order status顧客が配送追跡で戻ってくるページ配送追跡アプリ、アップセルアプリ
Shopify Messagingマーケティングメールテンプレート内の商品セクションそのメールに入れている自社商品ブロック

ストアによってはここで判断が決まる互換性が2つあります。購入前のSearchとCollectionsは "aren't compatible with Hydrogen or Headless storefronts"(HydrogenおよびHeadlessストアフロントでは利用不可)。購入後のThank youとOrder statusは、新バージョンのThank you / Order statusページが前提です。旧バージョンのままなら、この2枠は使えません。

テーマ側にも条件があります。テーマがサードパーティ検索を使っている場合、Searchの枠にseller productsが "might not display"(表示されない可能性がある)。APIでコレクションを読み込むカスタムテーマやサードパーティのコレクションアプリでも同様です。つまり最も素直に動くのは購入後の2枠——ポストパーチェスアップセルアプリが本来占めている枠ということになります。

挙動の差もあります。Search、Collections、Shopify Messagingのメールから開いた場合、商品は "opens as a product listing on your online store"(自社ストア上の商品ページとして開く)。一方、Thank youとOrder statusからは "the customer is redirected to the Shop app to complete their purchase"(顧客はShopアプリへ遷移して購入を完了する)。5枠のうち2枠は、買い物客を自社ストアの外へ送り出します。

Shopifyが公開していない数字

コミッションのページは仕組みを細かく説明しています。得られるのは "a percentage of sales"(売上の一定割合)。どの枠で成約しても料率は同じ。枠を増やせばコミッションの機会は増える。支払いは月中に積み上がり、月末後にShopify Paymentsの入金へ現金で、またはShop Campaignsのクレジットとして支払われる。ステータスは Earning / Pending / Paid の3つ。

書かれていないのは、その割合がいくらかです。要件ページにも、セットアップページにも、レコメンドのページにも、注文のページにも、顧客体験のページにも、App Storeリスティングにも、2025年12月10日のローンチ記事にもありません。ローンチ記事はモデルの流れを最初から最後まで説明していますが、数字は出てきません。

導入前に提示される唯一の数値はセットアップ中の試算で、Shopify自身が但し書きを付けています。"The earnings estimates displayed during setup are based on your store's traffic and conversion, and aren't guaranteed."(セットアップ時の収益試算はストアのトラフィックとコンバージョンに基づく推定であり、保証されません)

これがなぜ問題になるのかは、同じApp Store内に比較対象があるので具体的に書けます。

Aftersell Post Purchase UpsellのShopify App Store料金プラン。0-500注文で月額34.99ドル、501-1000で54.99ドル、1001-2000で99.99ドル、いずれも30日間の無料トライアル付き

出典: Shopify App Store(Aftersell Post Purchase Upsell、2026-09-11時点)

Aftersell Post Purchase Upsellの提供元はRokt。Built for Shopifyバッジ付きで、評価4.9・レビュー1,025件です。料金は0〜500注文で$34.99/month、501〜1000注文で$54.99/month、1001〜2000注文で$99.99/month、いずれも30日間の無料トライアル付き。

そしてこのアプリも、Product Networkと同じ取引を売っています。リスティングにはこうあります。"unlock passive profit with Rokt Thanks: earn up to $0.80 per order by displaying premium offers on your confirmation page."(確認ページにプレミアムオファーを表示して1注文あたり最大0.80ドルを得る)。Thank youページに第三者のオファーを出す見返りに収益を得る——料率はリスティング上、インストール前に、上限付き・注文単位で明記されています。同じリスティングには適用条件も書かれています。1,000注文以上、かつ米国・カナダ・オーストラリア・英国のストア。

0.80ドルが高いかどうかが論点ではありません。インストール前に自店の注文数を掛けて判断できるという点が論点です。Product Networkでは、同じ計算が枠を稼働させた後にしかできません。

制御できること、できないこと

選べるのは枠だけです。枠は個別にいつでもオン・オフできます。それ以外の制御は除外設定のみで、しかも除外はブランド単位とカテゴリー単位に限られ、商品単位ではありません。ヘルプセンターは明示しています。"Although you can't choose the exact products that are recommended on your store, you can exclude specific brands or categories during setup."

デフォルトでは、武器、成人向けコンテンツ、酒類、たばこ、政治的に偏った内容は推奨されません。

供給側の審査はあります。seller storeの商品が表示されるのは、Shopifyでの運営が3か月以上、Shopify上で100注文以上、Shopアプリでの評価が4.0超、かつShop Campaignsの要件を満たすストアに限られます。

除外設定には注意書きも添えられていて、立場によって読み方が変わります。"Excluding a category changes which seller products display on your store, and how often recommendations appear. You should exclude only brands or categories that compete directly with yours to improve your chances of conversion and commission."(カテゴリーを除外すると表示内容と頻度が変わる。コンバージョンとコミッションの機会を高めるため、除外は直接競合するブランド・カテゴリーだけに留めるべき)

導入済みのアプリからは、この注文が見えない

アプリを積み上げてきた運用者ほど意外に感じるのがここです。注文のページから、原文のまま引用します。

Shopify Product Network orders aren't included in your sales reports.

Webhooks and Shopify Flow automations don't apply to Shopify Product Network orders.

これはレポートの注記ではなく、連携に関する宣言として読むべきです。サードパーティアプリが「注文が発生した」と知る手段はWebhookです。Product Networkの注文がWebhookを発火させないなら、分析アプリも、ロイヤリティアプリも、レビュー依頼アプリも、ヘルプデスクも、会計連携も、Flowの自動化も、何も検知しません。コミッションはShopify Paymentsの入金に届きますが、それを生んだ取引は、あなたが数字を測るために使っているシステムに一度も入ってきません。

管理画面には専用の Product Network orders ページがあり、明細、merchant of record、顧客の氏名・自店での注文回数・連絡先を確認できます。ただし静的な記録です。"Product Network orders include only the information available at the time they were placed, and they don't update when the selling store makes changes after checkout. You don't receive fulfillment or tracking updates from the selling store."(注文時点の情報のみで、決済後に販売店が変更しても更新されない。配送・追跡の更新も届かない)

これはそのままサポート負荷になります。Product Networkの注文を編集することも、seller productを返金することもできません。返品、返金、交換、チャージバック、係争はすべて販売店側の責任です。顧客が先にあなたへ問い合わせてきた場合、Shopifyの案内は「販売店名と連絡先メールを伝える」。見えず、追えず、直せない注文の一次受けだけが自店に残る構図です。

ひとつだけ有利な条項もあります。"There's no impact to your commission earnings when a store cancels or refunds an order for a seller product that was purchased through your store."(自店経由で購入されたseller productを販売店がキャンセル・返金しても、コミッションには影響しない)

チェックアウトで変わること

カートがseller productsだけなら、顧客は自店のブランドチェックアウトで決済し、注文は販売店の管理画面に作られます。自店商品とseller productsが混在する場合はmulti-store checkoutになり、商品はストアごとにグループ化され、税と配送はストアごとに計算され、決済もストアごとに分かれます。

どちらの経路でも、チェックアウトは次のように狭まります。

  • 決済手段: Shopify PaymentsまたはShop Payのみ。Apple Pay / Google Payなどのaccelerated checkoutウォレット、manual payment methods、Shop Pay Installments、Shop Cashは非対応。Buy with Primeを使うにはShop Payでの決済が必要。
  • 配送: 発送のみ。local delivery、pickup in store、pickup pointsは非対応。
  • 送料と割引: "Your shipping rates and discounts apply only to your products at checkout. For example, a free shipping rate you offer covers only your products, not products from other brands in the same checkout."(自店の送料設定と割引は自店商品にしか適用されない。送料無料も同様)

最後の項目は、送料無料のしきい値を設計に組み込んでいるストアなら二度読む価値があります。75ドルのしきい値をseller products込みで超えた買い物客は、その商品には送料無料が適用されず、チェックアウトで2つ目の送料を見ることになります。

明確に非対応と書かれている機能は4つです。Shopify B2B注文とdraft orders(いずれもチェックアウトにseller productsが表示されない)、flash sales(開催中は表示されない)、seller product側のカスタムmetafields(商品ページに属性が表示されない)。

seller productsが表示されるのは米国の顧客に対してのみ、かつ英語のみ。翻訳はされません。

利用要件

ストアが米国所在でUSD販売、Shopify PaymentsとShop Payの両方が有効、Shopify Network Intelligenceが有効、新バージョンのcustomer accountsを利用、Shop Campaignsのプライバシー法令要件を満たし、酒類・たばこ・成人向けなどの制限商品を扱っていないこと。

実務上いちばん詰まるのはcustomer accountsの要件です。まだlegacy customer accountsのままなら、その移行が先になります。

87件のレビューが言っていること

Shopify Product NetworkのShopify App Storeレビューセクション。総合評価3.5、87件、星5が44件、星1が24件の分布が見える

出典: Shopify App Store(Shopify Product Network、2026-09-11時点)

評価は87件で3.5。分布は星5から順に44 / 5 / 8 / 6 / 24です。可もなく不可もないアプリではなく、評価が割れているアプリです。半数強が星5を付け、28%が星1を付けています。

星1のレビューに繰り返し出てくるのは、不具合よりも「制御できない」「見えない」という論点です。ブランドを除外はできるが選択はできない、自店と同じ商品が競合からより高い価格で並ぶ、アプリ管理画面に参加ベンダーの一覧がない——といった指摘が並びます。2026年7月7日のレビューはコミッションの件を直接書いています。"No information on how much commissions are"(コミッションがいくらなのか情報がない)

Shopifyはいくつかに公開で返信しており、そのうち1件は適合性について明快です。商品単位の制御を求めたマーチャントへの返信で、Shopifyはこう書いています。"If you prefer to handpick exactly which brands and products show on your store, Shopify Collective is built for that use case."(どのブランド・商品を出すかを自分で選びたいなら、Shopify Collectiveがその用途向けに作られています)

これは額面どおり受け取ってよい案内だと思います。

Product Network、Collective、有料アップセルアプリ

Shopify CollectiveのShopify App Storeリスティングページ上部。価格「無料」、評価4.4(419件)の表示が見える

出典: Shopify App Store(Shopify Collective、2026-09-11時点)

Shopify自身の商品ドキュメントが、この2つを並べて説明しています。Product Networkについて。"You earn commission when customers buy, and seller stores fulfill their own line items. You don't import these products into your catalog or stock them yourself."(購入時にコミッションを得る。販売店が自分の明細を出荷する。商品をカタログに取り込むことも在庫することもない)。Shopify Collectiveについて。"You choose suppliers and import specific brands and products into your catalog, and earn a margin on each sale with no upfront inventory costs. You curate what you want to sell."(サプライヤーを選び、特定のブランド・商品をカタログに取り込み、初期在庫コストなしで各販売からマージンを得る。売るものを自分でキュレーションする)

Collectiveはそのマージンの目安も公開しています。"Margins vary by supplier, but typically can range from 20% to 50%. You buy at the supplier's discounted cost price and then sell on your store."(サプライヤーにより異なるが、通常20%〜50%)。注文も自店に残ります。"your customer's order is automatically forwarded to the relevant supplier"、そして "tracking numbers sync from supplier store to your store automatically, triggering your usual branded shipping notifications to your customer."

Shopify Product NetworkShopify CollectiveAftersell Post Purchase Upsell
自店の費用無料無料注文数に応じ$34.99〜$99.99/month
評価(件数)3.5(87)4.4(419)4.9(1,025)
Built for Shopifyなしなしあり
得られるものコミッション、料率は非公開自店の売価に乗るマージン。Shopifyは20%〜50%が通常と記載自店のアップセル収益。Rokt Thanksは1注文最大$0.80
商品の選択不可。ブランド・カテゴリーの除外のみサプライヤーと商品を自分で選ぶ自店カタログ
注文の帰属販売店自店自店
売上レポートへの計上されないされるされる
WebhookとFlow適用されない適用される適用される
返品対応販売店自店自店
提供範囲条件を満たす米国ストア、USD、米国の顧客対応国・通貨、Collectiveの要件に従うリスティング記載のとおり。Rokt Thanksは1,000注文以上かつ米国/カナダ/豪州/英国

どのストアが使うべきか

オンにする価値があるのは、米国でShopify PaymentsとShop Payを使い、新しいcustomer accountsと新しいThank you / Order statusページに移行済みで、検索結果が0件になるトラフィックが実際にあり、料率を知らないまま計測で判断することを許容でき、まずは自社のマーチャンダイジングへの影響が小さい購入後の2枠だけで試す、という進め方ができるストアです。

オフのままにすべきなのは、次のいずれかに当てはまる場合です。高単価・高関与の商材を扱っていて、審査済みとはいえ自社が選んでいないブランドが隣に並ぶことの毀損がコミッションを上回る。コレクションページを作り込んでいて、自社商品がスクロール下に押し下げられる。送料無料のしきい値、Shop Pay Installments、店舗受け取り、Apple Pay / Google Payをチェックアウトで使っている。レポート、ロイヤリティ、自動化がすべての注文を前提にしている。あるいはheadless / Hydrogenで、購入前の枠がそもそも動かない。

Shopify Collectiveを検討すべきなのは、目的がトラフィックの収益化ではなく品揃えの穴埋めである場合です。ブランドを選べて、売価を決められて、注文は自店のもので、他の注文と同じようにレポートに出ます。Collective側の要件と非互換は事前に読んでおく価値があり、Shopify Collectiveの要件とドロップシッピングアプリの比較で整理しました。

停止はいつでも可能です。Apps > Product Network > Placements > Turn off。seller productsは即座に非表示になります。既存注文はキャンセルされず、各販売店が引き続き出荷とサポートを担当し、その月末までに発生したコミッションは支払われます。

参考・出典

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