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アプリ比較

Shopifyのギフトカードは管理画面から$2,000まで|標準の限界とギフトカードアプリの選び方

Shopifyのギフトカードは全プランで使えますが、管理画面から発行できる金額は$2,000まで、作成は1枚ずつ、そして2025年5月12日以降に作成されたストアではギフトカード決済分にサードパーティ取引手数料がかかります。標準機能でできる範囲と、Rise、Gift Card Factory、Vify、GiftKart、Bulk Gift Cardsの課金単位の違いを2026年9月5日時点の一次情報で整理します。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 更新日 読了 17#アプリ比較

この記事でわかること

この記事の目次Contents閉じる開く

Shopifyのギフトカードは、一見すると解決済みの機能です。全プランで使え、アプリのインストールも不要で、商品 → ギフトカードの画面には「ギフトカードを作成」ボタンが最初から用意されています。

ところが、法人顧客から「$50のカードを250枚、年末の従業員向けに」と依頼されたとき、返品対応で$2,400のクレジットを発行しようとしたとき、あるいは他プラットフォームから未使用残高を持ったまま移行したとき——3つの異なる制限が同時に姿を現します。しかもそのどれも、必要になる前に目にする場所には書かれていません。

本記事では、2026年9月時点でShopifyのギフトカード機能が実際に何をカバーしているのか、アプリが必要かどうかを決める4つの制限、そしてApp Storeに現存する5つのアプリがそのギャップにどんな課金単位で値段を付けているのかを整理します。

Shopify標準でできること

一般的な比較記事が認めているより、かなり広い範囲です。Shopifyヘルプセンターには、ギフトカードはすべてのShopifyサブスクリプションプランで利用できると明記されています。基本機能にShopify Plus要件は一切ありません。

アプリなしで可能なのは次の範囲です。

  • ギフトカード商品の販売(あらかじめ設定した額面。注文をフルフィルメントした時点でカードが生成される)
  • 管理画面からのギフトカード作成(入金を伴わず、販促・返金・お詫びクレジットとして発行)
  • カード単位の有効期限設定(各国の法令に従う前提)
  • ローカル通貨での発行(Markets設定で有効化した通貨。クロス通貨での利用可否も選択可能)
  • 実店舗での販売・利用(Shopify POS。オンラインのカードと相互に利用できる)
  • 条件に応じた自動発行(注文トリガーのShopify Flow。Shopify公式ドキュメントは「一定額以上の購入でギフトカードを進呈する」タイプの販促にはこの方法を推奨としています)
  • 負債としての把握(ギフトカードの財務レポート)

「$25/$50/$100の額面を売り、たまに$20のお詫びクレジットを出す」だけの運用なら、ここで完結します。アプリは不要です。

判断を変える4つの制限

1. 金額上限が2種類あり、低い方に先にぶつかる

Shopifyは作成方法ごとの上限額を表で公開していますが、2つの数字はかなり離れています。

作成方法上限額変更可否
ギフトカード商品の額面として販売$10,000 USD相当固定
Shopify管理画面から作成$2,000 USD相当Shopifyサポートによる審査つきで引き上げ・引き下げ可

$2,000という数字がかかるのは、まさに手作業で発行するカード——返金、B2Bインセンティブ、卸向けクレジット、トラブル対応です。Shopifyのトラブルシューティングにも、高額注文がギフトカード商品ではなく通常商品として設定されていた場合の復旧手順として、この上限を超える注文についてはShopifyサポートへの連絡が必要と書かれています。

引き上げは可能ですが、設定画面のトグルではなく審査を伴うサポート依頼です。返品チームが4桁のクレジットを発行する運用なら、金曜の夕方ではなく今のうちに確認しておくべき項目です。

2. カードは1枚ずつしか作れない

Shopifyが公開している作成手順は、完全に1枚単位のフォームです。通貨を選び、クロス通貨利用の可否を決め、金額を入れ、顧客を紐づけ、保存して送信する。一括作成のステップも、ギフトカードのインポートもありません。Bulk Gift Cardsのリスティングは、この問題を自ら「Shopify only lets you create gift cards one at a time, in one currency」と説明しています。

250枚の法人向け発注なら、フォームを250回通すことになります。マーチャントがこのアプリカテゴリーにたどり着く最大の理由がこれです。

3. ギフトカード決済にサードパーティ取引手数料がかかる場合がある

ギフトカードのまとめ記事がほぼ確実に見落としている事実です。同じヘルプセンターのページには、2025年5月12日以降に作成されたShopifyストアでは、ギフトカードを決済手段として含む注文について、ギフトカードで支払われた金額分にサードパーティ取引手数料が課金されると記載されています。Shopify PaymentsをオンにしているShopify Plusプランのストアでは免除されます。

注意すべきは対象です。これはギフトカードを「売ったとき」の手数料ではなく、「使われたとき」に、顧客がカードで支払った金額分に対してかかります。2025年5月12日より前に作成されたストアは対象外です。それ以降に作られたBasic・Grow・Advancedのストアは対象で、しかもアプリでは回避できません。課金しているのはカードを発行したアプリではなくShopifyであり、対象は注文だからです。

ギフトカードが売上の一定割合を占めていて、ストアの作成日がこの日付より後なら、アプリの料金より先に利益計算へ入れるべき項目です。

4. カードは発行したストアに固定される

Shopifyはギフトカードを通貨として扱っています。その結果、計画に織り込むべき挙動が3つ生まれます。

  • 管理画面で確認できるのはコードの末尾4文字だけです。顧客がメールを紛失しても、コードを読み上げて伝えることはできません。
  • Shopifyは、カードは発行したストアでのみ利用でき、ストア間でギフトカードを移動・移管する標準の方法はないとしています。複数ストア運営や、ストア統合を検討している場合は、細かい仕様ではなく移行のブロッカーとして扱うべきです。
  • クロス通貨での利用可否は作成時に決まり、あとから変更できません。Shopifyのドキュメント自体が為替変動リスクの例を挙げています。$100 CADのカードを売って$73 USDを受け取ったあとにレートが動けば、$100 USD相当の商品を渡すことになります。

アプリが結果を変えるのはどこか

以上を踏まえると、アプリが正当化されるのは次の5点のいずれかが必要なときで、それ以外ではほとんど必要ありません。

  1. 一括作成またはCSVインポート(法人ギフト、従業員向けプログラム、販促バッチ)
  2. 既存コードの移行(他プラットフォームからの残高引き継ぎ)
  3. 送信予約と受取人指定(11月に購入し、12月24日に届ける)
  4. ブランド化したギフトカードメールと残高確認ページ(Shopify標準の通知を超える範囲)
  5. 有効期限リマインド(未使用残高という負債を減らす)

これ以外——上限額、決済時の手数料、コードの可視範囲——はすべてShopify側の仕様で、どのアプリを入れても変わりません。

5つのアプリの比較

以下の数値はすべて各アプリのShopify App Storeリスティングを2026年9月5日に確認したものです。評価とレビュー件数は変動します。重要なのは課金構造の方です。

アプリ評価(件数)Built for Shopify開始価格何で課金されるか
Rise Gift Cards & Store Credit4.7(757)なし$19.99/月ストア全体の月間注文数
Gift Card Factory5.0(56)あり無料プランあり、以降$19.99/月一括処理数・キャンペーン・Flow・メール・返金の5種クレジット
Vify: Professional Gift Cards4.8(123)あり無料プランあり、以降$9.99/月利用中のShopifyプラン
GiftKart: Cashback Rewards4.9(104)なし無料従量なし
Bulk Gift Cards0.0(0)なし無料プランあり、以降$49/月1バッチあたりの枚数

Rise Gift Cards & Store Credit

Rise Gift Cards & Store CreditのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Rise Gift Cards & Store Credit、2026-09-05時点)

本記事で比較したなかでレビュー件数が最も多いアプリです。開発はRise.ai、掲載開始は2014年12月17日。ギフトカードツールというよりストアクレジットのウォレットで、ギフトカード、キャッシュバック、ロイヤルティ、リファラル、ストアクレジットでの返金を1つの残高にまとめます。連携先としてCheckout、Customer accounts、Shopify POS、Shopify Flow、Klaviyo、Attentive、Gorgias、Loop Returns、AfterShip、Tapcartが掲載されています。

まず理解すべきは料金体系です。プランは**Starterが$19.99/月(月間ストア注文100件まで込み、超過分は1件$0.20)、Small-Businessが$59.99/月(400件、超過$0.15)、Proが$199.99/月(2,000件、超過$0.10)**で、各プランに7日間の無料トライアルと年払い割引が付きます。

分母が「ギフトカードの注文数」ではなく「ストア全体の注文数」である点が重要です。月1,500件の注文のうちギフトカード関連が40件でも、課金は1,500件基準になります。さらにBulk Gift Card CreationはProプランの機能として掲載されています。一括発行だけが目的なら、$199.99/月は高い入口です。

最近のレビューは、そのまま読む価値のある分かれ方をしています。リスティング上は5つ星が91%、1つ星が3%ですが、直近3件のうち2件は肝心な場面での不具合の報告です。9か月利用しているマーチャントはバウチャーが利用できず送信もされなくなったと書き、別のマーチャントは未使用クレジットの残高が確認できないと書いています。いずれにもRise.aiのサポート責任者が公開で返信しています。2件では傾向とは言えませんが、決済で金額に触れる機能である以上、導入前に最新の低評価レビューを自分で読むことをおすすめします。

Gift Card Factory

Gift Card FactoryのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Gift Card Factory、2026-09-05時点)

開発はCode57、掲載開始は2021年8月6日、Built for Shopifyバッジ付きです。このカテゴリーで標準機能のギャップに最も直接答えているアプリと言えます。ギフトカードの自動生成、他システムからのインポート、一括送信、残高や有効期限を含む任意のプロパティの更新、注文のギフトカードへの返金、そして自動化のなかでカードを発行するShopify Flow拡張を備えています。

料金は、14日間の期限が明記されたTrialという無料枠から始まり、Bronzeが$19.99/月、Silverが$49.99/月、Goldが$99.99/月です。すべてのプランがBulk Operation actions、Campaign credits、Flow credits、App Emails、Refundsという5つのカウンターで別々に計量され、それぞれ独立して増えます。Bronzeは一括処理1,000件、キャンペーン500、Flow 500、メール1,000、返金50。Goldは10,000/8,000/5,000/10,000/350です。

プラン選定の前に、自社の運用をこの5つの数字に当てはめてください。250枚の法人バッチ1回とその送信メールだけで2つのカウンターを同時に消費しますし、返品をギフトカードで返す運用なら、一括処理より先に返金カウンターが尽きます。

Vify: Professional Gift Cards

Vify: Professional Gift CardsのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Vify: Professional Gift Cards、2026-09-05時点)

開発はVify.ai、掲載開始は2022年11月17日、こちらもBuilt for Shopifyです。機能は広く浅くではなく、絞られています。顧客が金額を指定できるカスタム額面、メールテンプレートと送信元のブランド設定、残高調整、有効期限リマインド、顧客向けの残高確認ページ、ギフトカードの一括インポート。リスティングの「Works with」欄にはShopify FlowとShopify Adminのみが表示され、CheckoutやPOSの拡張は掲載されていません。

料金の組み方が特徴的なので明記しておきます。有料プランは**STARTERが$9.99/月「For Basic Shopify」、PREMIUMが$16.99/月「For Shopify/Advance Shopify」、ULTIMATEが$29.99/月「For Shopify Plus」**で、いずれも14日間の無料トライアル付き。そしてリスティング上の表示では、3プランの機能リストは実質的に同一です(カスタム額面、メールテンプレート、残高調整、メールブランディング、有効期限リマインド、一括インポート)。$29.99払っても$9.99より多くの機能が手に入るわけではなく、利用中のShopifyプランによって単価が決まる構造です。

Basicで、最も安くブランド化されたギフトカード体験を足したいなら妥当です。Plusの場合は他の選択肢と比較する価値があります。

GiftKart: Cashback Rewards

GiftKart: Cashback RewardsのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(GiftKart: Cashback Rewards、2026-09-05時点)

開発はZura Technologies、掲載開始は2021年8月27日で、有料プランの掲載がない無料アプリです。GiftKartは近い課題への別解と言えます。ギフトカードを発行するのではなく、Shopifyのネイティブなストアクレジットの上でキャッシュバックを運用します。定額または定率のキャッシュバック、複数段階の設定、商品・コレクション単位のキャンペーン、顧客タグや専用URLによるセグメント配信、そして送料・税・割引をキャッシュバック計算から除外するルールを持ちます。

独自ウォレットではなくネイティブのストアクレジットに載っているため、残高はShopify自身のデータモデル上に存在します。ただし、ストアクレジットとギフトカードは別機能で、上限もチェックアウトでの挙動も異なります。「顧客が他人に渡せるコード」が必要なら、ストアクレジットはその答えではありません。

掲載されている連携先はCustomer accounts、Shopify Admin、Klaviyo、Omnisend、POS。評価は104件で4.9、1つ星と2つ星のレビューは表示されていません。

Bulk Gift Cards

Bulk Gift CardsのShopify App Storeリスティングページ上部

出典: Shopify App Store(Bulk Gift Cards、2026-09-05時点)

標準機能のギャップに最も直接向き合っているため取り上げますが、同じ理由で推奨からは外しています。掲載開始が2026年7月15日、レビューは0件です。開発はWin-Win Apps。役割は1つで、金額・メールアドレス・通貨・コード・有効期限を含むCSVをアップロードし、発行前に行単位でプレビューを確認する。加えて他プラットフォームからの既存コードのインポートと、全コードのCSVエクスポートに対応します。

料金は1バッチ20枚までの無料プラン、無制限バッチのProが$49/月(または$411/年)、そして$1,000/月の第3プランが掲載されています。連携先はShopify Adminのみです。

無料枠は、CSVでの一括処理が自社の課題を解くかどうかを検証する用途には実際に有用です。ただし掲載されているデータアクセスにはギフトカードと顧客の編集権限が含まれており、レビュー実績のないアプリがストアに対して実際の金銭的価値を発行することになります。本番の法人バッチの前に、少額でのテストとして初回を扱ってください。

選び方

  • 定型額面の販売と、$2,000未満の手動クレジットが時々発生する程度 → 標準機能のみ。アプリ不要。
  • 注文条件に応じた自動発行 → 標準機能(Shopify Flow)。Shopifyが明示的に推奨している方法です。
  • 法人バッチが時々あり、コストを抑えたい → Gift Card FactoryのBronze($19.99/月)。1バッチ20枚以内で収まるならBulk Gift Cardsの無料枠。
  • 他プラットフォームからの未使用コード移行 → Gift Card FactoryまたはBulk Gift Cards。どちらもギフトカードのインポートを掲載しています。
  • 小規模ストアでブランド化したメールと残高ページが欲しい → BasicならVify($9.99/月)。
  • ストアクレジットとロイヤルティ全体の一部としてギフトカードを扱う → 注文数ベースの料金が成り立つ規模ならRise。
  • 譲渡可能なカードの発行ではなく、リピート購入の後押しが目的 → ネイティブのストアクレジットを使うGiftKart(無料)。

どのアプリでも変わらない部分

比較を始める前に、Shopify側の事実を3つ、自社ストアで確認してください。

  1. 管理画面から作成するギフトカードの上限は、サポートに引き上げを依頼していなければ$2,000です。
  2. ストアの作成日が2025年5月12日以降で、Shopify Payments有効のPlusでない場合、ギフトカードでの支払い分にサードパーティ取引手数料がかかります。
  3. ギフトカードはストア間を移動できず、コードは末尾4文字しか確認できません。

このカテゴリーのアプリはすべて、この制約の上で動きます。自社のカード発行の実態——ストア注文数か、一括処理回数か、Shopifyプランか、1バッチの枚数か——に課金の分母が合っているものを選べば、残りの判断は自然に決まります。

参考・出典

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