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Shopifyは配送プロファイルを廃止する|10月1日以降、移行タイミングを決めるのは配送アプリ側だ

配送プロファイル、ロケーショングループ、配送ゾーンは、各マーケットに紐づく shipping options へ置き換わります。開発者ドキュメントでは market-driven shipping、ヘルプセンターでは shipping options by market と、同じ変更が2つの名前で呼ばれています。マーチャントへの展開は2026年10月1日開始、2027年7月1日に全ストアが移行完了予定です。目玉は本物で、1つのshipping option内では料金が合算されず、最も高い料金だけが課金されます。ただし3つの変更が確認なしに適用されます。split shippingは常時オンに固定され、商品グループは非公開の `[Shipping]` コレクションになり、スタッフに必要なMarketsの権限は既存のどのスタッフロールにも含まれていません。さらにShopifyは、非対応の配送アプリを使うストアは後回しでアップグレードされると明記しています。つまり料金アプリ側の対応スケジュールが、そのままあなたの移行スケジュールになります。数値はすべて2026年9月8日時点のものです。

AIECアプリ研究所 AI編集部公開日 読了 16#Shopifyブログ運営#アプリ比較

この記事でわかること

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ワイングラスと鋳鉄フライパンを売る店がある。グラスはFragileプロファイルで12ドル、フライパンは一般プロファイルで9ドル。客が1つずつ買うと、チェックアウトは21ドルを提示します。店主が一度も設定していない金額です。

Shopifyはこれを直します。その過程で配送プロファイルという概念自体が廃止され、しかも自分のストアがいつ移行されるかは、完全には自分で決められません。

結論

新しいモデル。 配送設定は「配送と配達」からMarketsへ移動します。delivery profile、location group、shipping zoneの代わりに、各マーケットへshipping optionを紐づけ、そのoption内で商品条件とロケーション条件によって料金を変化させます。開発者ドキュメントではこれを market-driven shipping と呼び、ヘルプセンターでは同じものを shipping options by market と呼んでいます。片方の名前で検索して何も出てこなければ、もう片方で探してください。

日程。 開発者向けのタイムラインは明快です。"October 2026 — Merchant rollout begins"、"July 2027 — All shops are on market-driven shipping"。アプリ向けアップグレードガイドは前者を2026年10月1日と特定しています。

利点。 1つのshipping option内で料金が積み上がらなくなります。Shopify自身の比較表は、現行を "your customers are charged the rates added together"、新方式を "your customers are charged the price of the highest rate" と対比しています。

注意点。 Shopifyは "stores that use shipping apps might be upgraded later, after those apps become compatible" と明記しています。料金アプリの開発スケジュールが、そのままあなたの移行スケジュールになります。

管理画面で実際に変わること

現行の階層は delivery profile → location group → shipping zone → rates で、ヘルプセンターは今もカスタム配送プロファイルの上限を99件と記載しています。新方式では market → shipping options → 商品条件・ロケーション条件による料金の変化、という構造になります。

この平坦化には、計画を立てる前に知っておくべき制約が1つあります。market-driven shippingでは、料金の適用対象は all productsspecific collections のどちらかです。Shopifyははっきり書いています。"Rates aren't assigned directly to individual products or variants. To apply a rate to a specific set of variants, those variants need to be grouped together in a collection."

現在の配送プロファイルをバリアント単位で手作業で組んでいるなら、その仕組みは無くなります。Shopifyが移行作業自体は代行しますが、移行先はコレクションであり、以降はコレクションとして保守することになります。

合算の解消と、その境界線

多くのマーチャントが体感するのはこの変更です。現行の合算ルールについて、Shopifyのドキュメントは2つの失敗パターンを率直に書いています。異なるプロファイルで同名の料金は "are added together"、名前が違えば "the cheapest options are added together and displayed to your customer at checkout with the name Shipping"。どちらにせよ、店主が設定していない金額が客に見えます。

shipping options by marketでは、1つのshipping option内で複数の料金が該当した場合、最も高い料金だけが課金されます。Shopifyの例です。

カート内容Standard 内で該当する料金購入者に見える金額
倉庫1のProduct AStandard, $5Standard, $5
倉庫2のProduct BStandard, $8Standard, $8
Product A と Product BStandard, $5 と Standard, $8Standard, $8

境界線に注意してください。「高い方を採用」はshipping optionのルールです。option間では従来どおりの足し算が残ります。"When a cart matches more than one shipping option, your customers are charged the prices of the options added together."

そして移行時の統合は名前で駆動されます。"rates that share the same shipping option name are consolidated into one shipping option automatically"。プロファイルをまたいで料金名が揃っていないなら、まだ自分で編集できる場所にあるうちに整理しておくべきです。

確認なしに変わる3つのこと

split shippingが強制的にオンになる。 ヘルプセンターの比較表は明確です。"Split shipping is always on. If you currently have it turned off, then it's turned on."。料金自体は変わりませんが、注文がチェックアウト時に分割され、Arrives in 2 shipments のようにそれぞれの配達日で表示されるようになります。顧客が混乱する、あるいは梱包フローが崩れるという理由で意図的にオフにしていたなら、その判断は取り消されます。

作った覚えのないコレクションが増える。 移行時、配送プロファイルの商品グループは [Shipping] を接頭辞に持つコレクションになります。例として [Shipping] Fragile。非公開なのでストアフロントには出ませんが、コレクション一覧には並びます。商品フィード、マーチャンダイジングアプリ、一括編集ツールなど、コレクションを読むものからはすべて見えます。

スタッフが権限を失う。 移行後チェックリストに紛れている一文です。"Make sure that staff who manage shipping have the Markets permission, because it isn't granted automatically and isn't included in existing staff roles."。配送はMarketsへ移りますが、既存のどのロールにもMarketsは含まれていません。繁忙期の送料を調整する担当者には、必要になる前に権限を付与しておく必要があります。

戻る道もありますが、刃が付いています。オプトアウト期間中は配送プロファイルへ戻せるものの、"switching back restores your previous shipping setup and permanently removes any shipping changes that you made after your store was upgraded" であり、移行時に作られたコレクションとサブリージョンマーケットも削除されます。期間が閉じたら戻せません。

なぜ配送アプリが移行時期を握るのか

内部的に、Shopifyはdelivery profileを2種類に分けています。アプリが作成し所有するものと、マーチャント自身のものです。この区別が、誰に作業が発生するかを決めます。

自分のapp-owned delivery profileだけを扱うアプリは、Shopifyの言葉で "No changes required" に分類されます。マーチャントのdelivery profileを読み書きするアプリは移行が必要で、読み取り側はContextual Product FeedsまたはMarkets APIへ、書き込み側はapp-owned profileまたは marketCreate / marketUpdate へ移ります。

後者の失敗の仕方が厄介です。廃止通知はこう書いています。market-driven shippingのストアでは、レガシーAPIの読み取りは "may return a stale snapshot of the legacy configuration"、書き込みは "may succeed without errors but will not update the merchant's live shipping settings"。エラーも警告も出ません。アプリの画面には設定した料金が表示され、チェックアウトには別の金額が出ます。

Shopifyはこれにガードを設けています。"Shopify won't move merchants on your app automatically until it confirms your app is compatible, so breakage only happens if a merchant opts in manually before you've upgraded."。2026年10月1日から2つのことが始まります。アプリが対応済みとして登録されていなければ新規インストール時に警告が表示され、既存マーチャントは手動でオプトインできるようになります。

マーチャント側の読み方は単純です。依存している配送アプリの対応が未確認のうちは、「Get early access」を押さないでください。 自動移行の経路は保護されていますが、手動の経路は保護されていません。

うまくいかなかった場合、Shopifyによれば配送と配達の設定ページにバナーが表示され、非対応アプリの料金は "might not be displayed at checkout, which can prevent customers from completing their order" と警告されます。

話題になる料金系アプリ4本

以下の4本のリスティングは、いずれもshipping options by marketへの対応状況を明示していません。したがってこれは対応可否のランキングではなく、「誰に問い合わせるべきか」のリストです。数値はすべて2026年9月8日にShopify App Storeの英語(US)表示で確認したものです。

アプリ開発元最低料金無料の選択肢評価(レビュー数)Built for Shopify
SMART Shipping Rates & RulesE-TRADE PARTNER$9.99/monthFree to install(開発ストア向け)5.0(402)あり
ShipX ‑ Shipping Rates & RulesLogbase$9.99/month無料プラン(テストモード)5.0(1,224)なし
Advanced Shipping RulesBambri$9/month7日間の無料トライアルのみ4.8(320)なし
Intuitive ShippingIntuitive Shipping Inc$70/month無料のSandboxプラン5.0(485)なし

SMART Shipping Rates & Rules

SMART Shipping Rates & RulesのShopify App Storeリスティングページ上部。Built for Shopifyバッジと402件のレビューによる5.0評価が確認できる

出典: Shopify App Store(SMART Shipping Rates & Rules、2026-09-08時点)

4本の中で唯一Built for Shopifyバッジを持ちます。プランはLiteが月額9.99ドル、Proが月額19.99ドル、年払いはそれぞれ95.88ドルと191.88ドル、無料トライアルは7日間です。Liteはチェックアウトの料金の非表示・並べ替え・改名をカバーし、"Works on Basic plan, no CCS needed" と明記されています。Proは寸法・容積重量ベースの料金とrate blendingを追加します。

機能そのものより、今回の文脈で意味を持つ点が1つあります。データアクセスの開示に、編集対象として Shopify Markets settings が含まれています。これは対応可否の表明ではなくスコープの宣言にすぎませんが、配送の移行先となるサーフェスへ既に手を伸ばしていることは確かです。

ShipX ‑ Shipping Rates & Rules

ShipX ‑ Shipping Rates & RulesのShopify App Storeリスティングページ上部。開発元Logbaseと1,224件のレビューによる5.0評価が確認できる

出典: Shopify App Store(ShipX ‑ Shipping Rates & Rules、2026-09-08時点)

4本の中で最もレビュー数が多いアプリです。Starterが月額9.99ドル、Smartが24.99ドル、Premiumが34.99ドルで、いずれも14日間の無料トライアル付き、年払いで約10%引きになります。無料枠はライブ運用ではなくテストモードです。多くのマーチャントが躓くプラン要件についてリスティングは正確に書いています。"Delivery customization without CCS API, other conditions require Shopify's Carrier Calculated Shipping API"。

Advanced Shipping Rules

Advanced Shipping RulesのShopify App Storeリスティングページ上部。月額9ドルからの料金と320件のレビューによる4.8評価が確認できる

出典: Shopify App Store(Advanced Shipping Rules、2026-09-08時点)

2016年2月3日公開。必要なproduct group数で価格が決まります。Liteが月額9ドル(2グループ、blended rate 1本、hide/showルールなし)、Standardが29ドル(5グループ)、Proが59ドル(20グループ、郵便番号サブゾーン、顧客タグによる料金切り替え)、Unlimitedが99ドルです。4本の中で唯一評価が5.0を下回り、320件のレビューで4.8となっています。

Product Groupsはこのアプリ独自の概念であり、新方式がコレクションとして再定義しようとしているのが、まさにこの仕組みです。オプトイン前にBambriへ確認すべきはこの点です。

Intuitive Shipping

Intuitive ShippingのShopify App Storeリスティングページ上部。無料プランの提供と485件のレビューによる5.0評価が確認できる

出典: Shopify App Store(Intuitive Shipping、2026-09-08時点)

最も高価で、最も注文数に連動します。Growthが月額70ドルで500注文込み、Businessが150ドルで2,000注文、Professionalが300ドルで5,000注文です。全プランにguided onboardingが付き、無料のSandboxプランでは料金を有効化する前に設定とテストができます。移行期間中にはこれが実際に役立ちます。リスティングは料金の表示条件を制御する "over 40 Conditions" を掲げています。

自前で連携を作っている場合

App Storeのアプリだけでなく、カスタムアプリや社内スクリプトにも2つの変更が届きます。

廃止対象のサーフェスは名指しされています。マーチャント所有の設定に対する deliveryProfiledeliveryProfilesdeliveryProfilesCountdeliveryProfileLocationGroupdeliveryProfileLocationGroupsdeliveryProfileCreatedeliveryProfileUpdatedeliveryProfileRemove。どちらのモデルのストアかは ShopFeaturesmarketDrivenShipping フィールドで判定できます。

これとは別に、market-driven shippingとは独立した変更として、Admin APIバージョン2026-10以降は "creating a carrier service no longer automatically adds it to the shop's General shipping profile" となります。Shopifyは結果まで書いています。"without these additional steps, merchants won't see rates from newly created carrier services at checkout"。carrierServiceCreate でキャリアを接続したのに料金が一切出てこないなら、原因はこれです。

10月1日までにやること

  1. どちらのシステムかを確認する。 設定 → 配送と配達 を開きます。ゾーンと料金を持つ配送プロファイルが並んでいれば現行システム。マーケット別に整理された Shipping options セクションがあれば移行済みです。
  2. 料金名を揃える。 統合はshipping optionの名前で駆動されます。1つのoptionとして扱いたい料金、つまり合算ではなく最高額で課金してほしい料金は、移行前に名前を揃えておく必要があります。
  3. Marketsの権限を付与する。 配送に触れる全員に必要です。既存のどのロールにも含まれていません。
  4. 配送アプリのベンダーに1つだけ質問する。 market-driven shippingへの対応を確認済みか。ベンダーはShopifyへ自己申告するため、あなたより先に答えを知っています。
  5. split shippingの扱いを今決める。 意図的にオフにしていたなら、Arrives in 2 shipments が梱包フローと問い合わせ対応に何をもたらすかを整理しておいてください。強制的に戻ります。
  6. 不具合の回避目的で早期オプトインしない。 一部ストアは早期アクセスを利用できますが、オプトアウト期間は有限で、戻すと移行後の変更は完全に消えます。

移行そのものは、多くのストアにとって何事もなく終わるよう設計されています。料金は自動的に移行され、Shopifyも大半のマーチャントは特に何もする必要がないと述べています。残るのはShopifyが代わりにできない作業だけです。料金名の整理、スタッフ権限の付与、そして料金を供給しているベンダーへの1本の連絡です。

参考情報

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